Radio 「F」 6 |
■―― |
お次は逆関節vs重量二脚の対決だ。 逆関節の使い手は珍しいなァ。 個人的に注目の一戦だ。 さてさて、俺イチオシの赤い閃光、フレイムライトの解説だ。 重量逆関節というマニアックなチョイスだナ。 武装も腕武器リニアガンにオービットキャノンと、これまた玄人向けだネェ。 攻撃力に若干不安が残るが、リニアガンの熱量ダメージと命中率は脅威だ。 発熱による防御無視ダメージを与えることを重視した、対重装甲向け機体ということかね。 対するアスヴェートは迷彩色の重量二脚。 下半身に対して上半身が細いのが面白いナ。 そのせいか、重量級にしては低い防御力で、機動力を重視した機体になっている。 武装は至ってシンプルだ。 右手武器を持たずに肩にオービットキャノンと連動ミサイル、それに左のバズーカと実弾のEO。 右手には何も持たず、肩の武装も一つに絞ることで武器の切り替えを無くした面白いアセンブリだナ。 中、近距離での撃ちあいならかなりの破壊力を見せてくれるだろうよ。 さァて、共に趣向を凝らした機体同士の対決だ。 どんな名勝負が生み出されるか、目が離せないゼ。 まずはフレイムライトのリニアガンが火を噴いた! アスヴェートは燃えっぱなしだ! おっとォ、アスヴェートは距離を離してのミサイルとオービット! こう距離を離されちゃァ、弾速に自信があるリニアガンも躱されちまう。 このままフレイムライトは近づけずに終わるか!? おォッ、フレイムライトのAPを3000残したところで、ついにアスヴェートがEN切れだ! このままじゃァオービットキャノンが使えなくなるが――バズーカと実弾EOでなんとかやれるか!? さァ30秒を経過したところでフレイムライトのAPは1500、アスヴェートは約3000と二倍差だ。 このままアスヴェートは押し切れるか!? 巧い! フレイムライトは遮蔽物を盾にして、アスヴェートの弾切れを狙うつもりだ! EN切れで走れないアスヴェートに高速のリニアガンが迫る! 1350…650! おおおおおおおおおッッ! やったッ! フレイムライトの劇的な逆転勝利だあああァァァアア! 近年稀に見る名勝負がここにまた一つ生まれたッ! 勝者に賛辞と祝福を! そして敗者にも惜しみない拍手をッ! ――いやァ、アスヴェートの外装宜しく、俺たちも燃えっぱなしの一戦だったな。 やはり、今回のアスヴェートの敗因はEN切れだったナ。 冷却性能は悪くなかったんだが、如何せんEN管理がよくなかった。 発射にエネルギーを喰うオービットキャノンに、大容量でチャージングに時間のかかるジェネレーター。 そこに発火ロケットと熱量重視のリニアガンを喰らって緊急冷却してたのが追い討ちをかけた。 連動ミサイルの代わりにエネルギーパック、容量が小さいジェネレーターを搭載していればあのまま押し切れたかもナ。 普段なら起こりえないEN切れという不測の事態も考慮に入れて組みなおせば、もっと強くなるだろう。 とは言えいい勝負だったゼ。 敗者復活戦でも頑張ってくれよ! そしてフレイムライト! このままの勢いで、逆関節の時代を見せてくれ! |